25年目の「ただいま」

25年目の「ただいま」/ サルー・ブライアリー 著

この実話は本当に衝撃です。
インド人の5歳の男の子が、電車の中で眠りこんでしまって、1万キロも移動してカルカッタに着いて迷子そして路上生活。
ヒンディー語で話すので現地の人が理解できず、警察に保護されても、自宅最寄駅や住んでいた町の名前も誰も解らずに、養子としてオーストラリアへ。
その後パソコンやインターネットやグーグルアースができて、それを使って故郷の街と家を探し出して、25年後に待っていた母や家族と再会するというストーリーです。
著者は唯一解っている手がかりのカルカッタの駅から、ずーーーっと、それこそ何百とある路線の、何万とある駅の一つ一つをズームして、見覚えのある駅とその周辺を探し求めて、周りの人から見たら気でも違ってしまったのかというぐらい、のめり込んで長い時間を費やして作業に没頭。
その執念と情熱が実を結ぶのは、偶然ズームアウトして、見当をつけていたエリアから全く離れた地方。こういうのって、絶対に導き以外の何物でもないと思います。
この本は「ライオン」というタイトルで映画化されて、今年のアカデミー賞の6部門にノミネートされました。
4月に日本公開されますが、私は予告編を見ただけで、凄くウルウルして、映画館に見に行くと号泣してしまう事間違いないので、あんまり泣くと恥ずかしいから、見に行くかどうか考え中です。