リース・ウィザースプーン主演の映画「わたしに会うまでの1600キロ」という映画をみました。
実話の小説を映画化した、ロードムービーで主人公はPCTパシフィック・クレスト・トレイルというメキシコ国境から、カナダ国境までという長距離自然歩道を3ヶ月かけて歩きます。
立ち上がるのが難しいぐらい重いバックパックを背負って、山道を一日18、9キロ孤独に歩き続けるというのは、まさに苦行以外のなにものでもありません。
”こんな事するんじゃなかった、もう止めたい”と思いながらも、歩みを止めないのは、彼女が大きなトラウマを抱えているから。
若くて美しくて魅力的で愛情深い母親をがんで亡くし、自暴自棄になり優しい夫を裏切り、不特定多数の男性と関係を持ち、妊娠、中絶、ドラッグにはまりヘロイン中毒そして離婚という見事なまでの負のスパイラル。なんだか、さすがアメリカって感じの激しい落ち具合。
大好きな母親が誇りに思ってくれていた自分を取り戻すために、途中で食料や水が尽きるというアクシデントを乗り越えて、自分に向き合い、歩き続ける過程が丁寧に描かれています。
日本でこのような苦行&浄化の旅を行うなら、四国88カ所の歩きお遍路さんになるのかな~と思いながらみました。
どこまでも底を見るまで落ちたとしても、強い気持ちがあれば人間は立ち直れるという、力強いメッセージを受け取りました。